« パブリック・エネミーズ | メイン | レイトン教授と永遠の歌姫 »

2010年1月 4日

 ■ ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない
なんか、シャレにならないタイトルになっているんですが、映画の話です。
これも昨年末に観たので、ちょっと前の話になります。

「ブラック会社に~」は、2chのスレッドが元になっている話で、
そこから、書籍化、映画化と広がっていった作品です。
それだけ聞くと、「電車男」に近い印象を受けますが、
こちらは純愛要素はまったくのゼロ。

ストーリーとしては、サービス残業、徹夜業務が当たり前の
システム開発の現場を、ユーモアと皮肉を込めて描いたもの。
「ブラック会社」で巻き起こされるどたばたの中で、
「何で自分は働いているんだっけ」ということを、改めて考えさせられます。

品川祐さん演じる、強い人に弱く、弱い人に強い、責任感皆無の「リーダー」など、
登場人物みんながみんな、クセのあるキャラクターなのですが、
なんとなく、「あー、こーゆー人いそう」と思えてしまうから不思議です。
そんな濃いキャラクターが集まっているにもかかわらず、
お互いを食い合わずに、作品として完全に引き立てあっている、というのは、
「キサラギ」の時もそうでしたが、佐藤祐市監督のすごいところだと思います。

1晩徹夜したくらいでアホほど遅れていたスケジュールが取り戻せるんだっけ、とか、
そもそもマ男くんひとりで、どうやって単体テストやっていたんだ?、とか、
(藤田さんがPCLをチェックしているような描写もありましたが…)
そもそもマ男が小池徹平って、ジュノンボーイにもほどがあるだろ、とか、
そんなつっこみは野暮ってものでしょう。きっと。

個人的には共感できるところもあり、また考えさせられる部分も多く、
期待していた以上に、楽しむことができました。
ただ、映画なので大げさに表現されている部分もありますが、
多かれ少なかれシステム屋の業界はこんな感じですからねぇ。
そんなわけで、同業者としては、素直には笑えない感じもするのです。

ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない (新潮文庫)ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない (新潮文庫)

新潮社 2009-09-29
売り上げランキング : 11401
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

原作となっている書籍がこちら。
もともとが2ちゃんねるのスレッドということもあり、
まとめサイトなど、ネットで読むよりもちょっと読みにくいのが残念です。

投稿者 チカモチ : 2010年1月 4日 22:28

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.dd-labs.com/mt/mt-tb.cgi/344

コメント

こんばんは~!
あ~!これ!
だんなに見せたい。。
ひどいよねこの業界!ほんんと!!ぷん

投稿者 ここ。 : 2010年1月 5日 03:41

>ここさん
あー、やっぱダンナ様の会社もこんな感じなのね。大会社なのに。
同業者が見ると多少残念な気持ちになるので、少しオススメしにくい部分もあるけど(笑)、それはそれとして楽しい映画なので、機会があればぜひ!

投稿者 チカモチ : 2010年1月 6日 00:13

コメントしてください




保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)